【リクエスト】アヅマくんが勉強してミツギさんが差し入れするお話
ううんと唸りながら目の前のテキストに向かう。このテキストは二周目くらいだけれど、やはり理解できていない部分がたくさんある。特に法律のところが難しいと感じる。法律なんて無縁な生活を送ってきたから、よく理解できない。頭がごちゃごちゃになって、一旦リフレッシュしたくてコーヒーを飲もうとして、中身が入っていないことに気付いた。
「あー、そうそう上手くいかないもんだなあ」
ミツギの勧めで宅建の資格を取ることにしたのは数ヶ月前で、二級建築士の資格を取るにあたって勉強することや試験を受けることに慣れることが主な目的で、もちろん資格は今の仕事に活かすこともできるので丸っきり無関係というわけではない。部屋を出てコーヒーを入れに行く。コーヒーバッグをマグカップに入れて、電気ケトルで湯を沸くのをぼんやりと待つ。ソファーに凭れて、天井を仰ぎ見る。
(勉強ってムズイんだなあ……。学生時代、もう少し真面目に勉強しとくんだったなあ……)
昔は、高校を卒業出来ればいいくらいの考えしかなかったから、まともに勉強しなかった。今となっては、無理矢理にでも勉強することが出来る環境にあったのがとても貴重なことで、大人になって自主的に勉強することの難しさを感じる。仕事もあるし家事もしなければならないから勉強だけすることも出来ないし、かといって正直勉強をずっとするのも苦痛だった。ケトルが止まって湯が沸いたのが分かって、立ち上がりマグカップに注ぐ。透明な色が少しずつ茶色に滲んでいくのを眺めていた。
「おい」
「あ? ああ、上がったの?」
風呂から上がったらしいミツギがこちらを見ていた。
「何、でっけえ溜息吐いてんだ」
そんなつもりはなかったが無意識に溜息を吐いていたようだ。
「……ああ、勉強がな、思ったより進まないっつうか。難しいのよ。というか、お前なんでこんなにクソ寒いのに頭びしょ濡れなの……」
ミツギの不精ぶりは相変わらずで、寒がりなのに冬でも頭を乾かさないのはなぜなのか。呆れてタオルを取りにバスルームへ行く。ついでにドライヤーも取る。不意に鏡を見ると、心なしかやつれているようにも見えて、慣れない勉強に疲れているのだと自覚した。毎日少しずつ進めているけれどなかなか思うようにはいかなくて、資格を取るのって難しいんだなあ、なんて今更思う。また無意識に溜息を吐いて、リビングへ戻る。ミツギはソファーに座っていて、雑誌か何かを読んでいるんだろうと思っていたら、読んでいるのはアヅマの使っているテキストだった。彼の背後にまわってタオルで髪を拭いても、されるがままで相変わらずテキストを読んでいた。粗方水気を取ったら、今度はドライヤーをかける。内心でこのサラサラヘアーを羨ましくも憎みながら、手櫛で梳く。乾かし終わってドライヤーをしまい、部屋へ戻ろうとするとミツギに呼ばれて彼の隣へ行く。
「どしたん」
「お前、ここでつっかえてるんだろ」
彼の指差したページはまさにアヅマが理解できなくて苦しんでいる箇所だった。
「……なんで分かるの」
「ここだけやたら付箋付いてるし、書き込み多いから」
言葉の意味やら何やらを調べていたらそうなってしまった。
「やっぱり法律は取っ付きづれえからな」
「うん……」
しょんぼりしながら、爪先でフローリングを蹴る。
「このテキスト、少し民法初学者には向かねえかもしれねえ。もう少し詳しい解説が要るな。とりあえず学生向けの民法総則のテキスト買え」
「え、学生向けって、大学生が読むようなテキストってこと?」
それはハードルが高いのではないか、と尻込みする。
「一年生向けの、マジの初心者向けのテキストっつうもんがある。一年生つったら、入学前までは高校生だった連中だ。そういう連中にも分かるように書かれた教科書なんだ、丁寧に読めばてめえにだって分かる」
「……そうなの?」
「お前はこんな簡単な説明で理解出来るほど、法律に詳しくねえ。だったら、至極丁寧に説明してくれてるもんを読むしかない。民法っつうのは要は市民社会における契約のルールだ。そういうことを前提にしてるっつうのを理解してないと、試験問題で引っ掛け問題が出たら点が取れるもんも取れねえ」
白い指がアヅマが書いた汚い字を指差す。
「物権だの相続だのも必要だが、とりあえず総則だ。ここ、意思表示って項目があるだろ。意思表示って何か分かるか?」
「こういうことがしたいってこと?」
「まあ、ざっくり言えばそうなんだが、例えば、買うって意思表示して売買契約したヤツが、実は内心買いたくないって思ってたとしても、その結ばれた契約は成立するってことだ」
「ん? 買いたくないってどういうこと?」
しばらくミツギは考えて、口に出す。
「てめえは昔、コンビニで働いてたよな。客はどんな感じでレジに商品持ってくる?」
「え……? んってレジに持ってくる」
「大体のヤツは、持って来て『これを買います』ってわざわざ宣言しないよな。店員も『これを売ります』って言わねえだろ。レジに品物持って行けば、たとえ客側が無言で差し出したとしても、店側も客がそれを欲しいと思ってると分かる。だからレジを打って金を受け取る。金を払ったら客は持って帰る。そうだな」
「うん」
「それがここの黙示の意思表示ってことだ」
目から鱗が落ちるような気がした。
「そういうこと?! 全然分かってなかったわ」
「民法は売買契約なんかの基本的なルールも扱ってる。それはたとえコンビニだとしても適用されるし、自販機だって民法のルールに則ってる。世の中はそういうふうになってんだ。もう少し複雑なことになると商法とかが出てくるが、宅建では出てこねえ。で、瑕疵っつうもんがある」
「瑕疵もよく分かんなかったんだよな……」
ミツギは一旦テキストを置いて、自分の机に置いてある付箋を取る。ペンで書き込んでいく。AとBという字を書いて、間に矢印を書いている。
「瑕疵ってのはつまり、契約における問題ってことだ。さっきの話で言うなら、買うって意思表示をして売買契約を結んだAってヤツがいたとする。そのAが実は内心ではこの契約をしたくない、買いたくねえって思ってる。これが瑕疵だ。本当は買いたくねえって思ってるのは、契約上、大きな問題だろ? この瑕疵を心裡留保っつうんだが、今は置いとく。Aと売買契約を結んだBは当然その契約は有効だと思ってる。だが、あとになってAが本当は買いたいとは思ってなかった、だからこの売買契約は無効だって言ってきたらどうする?」
コンビニでたまにいた変な客のことを思い出した。要らないものを買ってしまったから、返品したいとか言ってくる客を。そういう場合は大概は返品対応出来ない。
「……え、おかしくね?」
「そう、おかしい。Bは困るんだよ。せっかく契約を結んだのに今更要らないとか言われても困る。だからそういうときは、Aが内心では欲しくないと思ってたとしても、この契約は有効であるってことだ。ここに書いてある保護されるってのは、この契約は有効であるという意味」
「じゃあ、この意思表示の相手方が悪意または有過失の場合はなんたらってのは何?」
ミツギはペラリと付箋を剥がしてアヅマのテキストに貼り付けて、新しい付箋に書き込む。相変わらず字が汚い。
「悪意、善意の意味は分かってるか」
「それが………、調べてもよく分かんなくて」
「ここでの悪意とか善意ってのは法律用語だから、普通に調べても出て来ねえかもな」
ミツギはスマホで何やら検索して、アヅマに画面を見せる。
「この善意の第三者についての説明があるだろ。この例だとさっき話した心裡留保の場合について書いてある」
「『相手方が心裡留保であることを知っていたとき、または知ることが出来たとき』は無効である……?」
「この『相手方が心裡留保であることを知っていたとき』ってのが悪意ってことなんだよ。つまり、その事実を知っているっつう意味だ。さっきの例えだと、Aが内心では買いたくねえって思ってるってことをBが知ってたってこと。それを悪意であるっつうんだ」
「善意はその逆ってことだよな? Aが買いたくねえって思ってるってBが知らなかった?」
「そうだ」
「この善意の第三者ってのは、つまりはそのことを知らなかった他の人ってことになる?」
ミツギが新しくAとB、そしてCを付箋に書き込む。
「例えばな、さっきのAB間での契約が心裡留保だったり他の理由で無効だったとして、そうだな土地とかにするか……。Aが別の誰か、つまりCにBから土地を買ったって言って、Cとその土地の売買契約を結んだとする。そのとき、BがAC間の契約を無効だって言っても保護されねえ」
「CがABでの契約が無効だって知らないから?」
「そうだ。分かってんじゃねえか」
思わずガッツポーズしそうになって、堪える。このくらいはまだ序の口だから。
「ちゃんと説明されればお前は理解出来んだ。分かんねえくらいで凹むな」
そんなに凹んでいるように見えたろうか。溜息も吐いていたし鏡で見た顔も疲れていたし、自覚はあまりなかったが凹んでいたかもしれない。
「今度の土曜、一緒に本屋行くか」
「え、いいの? 確かにミツギがいてくれた方がちゃんと選べるとは思うけど」
「俺が教科書買えって言ったんだから、行く。ちょうど休みだし、俺も買いてえ本あるし」
教科書を買うためとはいえ、二人で出かけるのは久しぶりなので嬉しい。どこの本屋に行くか、なんてことをしばらく話して、日付が変わる前に二人で寝た。
『しばらく一人でやってみる。分かんなかったら聞いてもいい?』と言って、アヅマは部屋で勉強している。ミツギはと言うと、本屋で買った建築デザインの本を読んでいた。土曜日の朝、ゆっくり起きてブランチを食べてから、本屋へ二人で出かけた。あまり本屋へ立ち入らないアヅマは、大量の本に気圧されていたが、ミツギに連れられて法律書のコーナーに初めて入った。ミツギはテキストを何冊か手に取り、パラパラと中身を確認して、アヅマに渡した。アヅマも中身を読んでみると、彼にこの前説明してもらったようなことを、ごく平易な言葉で書いている本だった。これなら分かるようになるかも、という少しの期待を感じられた。総則だけでなく、物権と相続のテキストも買うことにして、カゴに入れた。ミツギはミツギで買い物をするから先に会計していろと言われたので、レジで会計して本屋と同じビルにある喫茶店でコーヒーを頼んで、それをちびちびと飲みながら購入したテキストを開いてみる。宅建のテキストだけでは分かりづらかった、用語などの説明とか補足などが詳しく書いてあって、結構真剣に読んでいたら、スマホが鳴って驚いて本を取り落としそうになった。そのあとミツギも喫茶店に入って来て、しばらく休憩してから帰路に着いた。夕食を食べたあと、アヅマは部屋で勉強している。時折、うーんとかあーとか言っている声が聞こえるので、苦戦しているのかもしれない。気になりはするものの、本人が質問しに来ないので任せておく。本人の努力を信じて待つことも必要なことだ。ミツギ自体は宅建の資格は持っていないが、仕事に関連する法律は勉強しているので、そこそこ知識はある。しかし、アヅマに聞かれたときに分からないのは困るので、ミツギも自分が持っている関連法のテキストに一通り目を通す。アヅマの部屋のドアが開く音がして、バスルームの方へ行ったので、風呂の準備をしているのだろう。彼は勉強しているのだから、自分が風呂くらいはやれば良かったと、頭の片隅で思った。そういうところに、気が付きすぎるほど気が付くのがアヅマだった。しばらくして、風呂が沸いた合図の音がピロリーンと鳴る。
「ミツギー、先風呂入っちゃってー! 俺まだしばらくかかるからー!」
リビングに顔を出したと思ったら、それだけ言って部屋に引っ込んで行く。部屋の時計を見ると、アヅマが勉強を始めてから二時間近く経っている。ミツギはアヅマの部屋のドアをノックして、ドア越しに声をかけた。
「根を詰めすぎんなよ。少し休憩しろ」
「うん、分かった。サンキュ」
アヅマがそう返事したことに少し安堵して、風呂へ向かった。
ミツギが風呂から出ると、リビングにわずかにコーヒーの匂いがして、見に行くとドアの隙間からアヅマの後ろ姿が見えて、どう見ても休憩していなかった。音がしないように静かに部屋に侵入し、アヅマの俯いた頭頂部に顎を乗せた。
「おい、休憩しろって言ったろうが」
「え、つめたっ! もー、また頭ビショビショじゃねえかよ。あー、濡れるっ!」
アヅマがテキストやノートを庇おうとするので、すっと取り上げた。
「とりあえず風呂入れ。ちゃんと湯船まで入れよ。三十分以内に出て来たら追い返すからな」
「お前、いつもシャワーのくせに……」
「あ?」
アヅマをバスルームに追い立てる。彼の姿がバスルームに繋がるドアの向こうに消えたのを確認して、アヅマの部屋へ戻った。テキストとノートを閉じて机の隅に置いて、飲みかけのコーヒーが入ったマグカップを回収して、キッチンへ向かう。持っていたマグカップをシンクに置いてしばらく考えて、手を洗うことにした。
なんだか久しぶりに湯船に肩まで浸かった。ずっと同じ体勢でいたから、肩や背中、腰までがギシギシ軋んでいたので、温まったおかげか少し楽になったような気がする。さてもう少し頑張るか、と部屋に戻ると、机の上に先ほど自分が使っていたものとは違うマグカップと、やたら大きい歪な白いボール状のものが三つ載った皿がある。マグカップには緑茶がなみなみと注がれてあった。緑茶はともかくこの白いものはなんだ、とよく見たらそれがおにぎりらしいことが分かる。
(三角にしろとは言わないけども、よくもこんなに変わった形に丸められるな)
慣れない手つきでこれを作ったのは容易に想像出来て、仕方ないなあと笑みが溢れる。普段料理なんてしないから大変だったろうに、アヅマのために作ってくれたということでいいのだろうか。アヅマの部屋に置いてあったのだから、きっとそういうことなのだろう。アヅマが夜食を作ることはたまにあるのだけれど、ミツギが作ってくれたのは初めてだった。今まで夜食がいるほど夜まで何かをしていたことがあまりないからというのもあるが。さっき風呂に強制的に入れられたのも、慣れない勉強で疲れてしまわないようにというミツギなりの気遣いだし、この差し入れもそういう不器用な優しさであることは承知している。これを食べてもう少しだけ勉強を頑張ろう。さっそくおにぎりを口に頬張る。
「しょっぱ!」
塩を塗しているようなのだが、明らかに付けすぎていて、慌てて緑茶を口に入れる。それを飲み込んで、更に食べ進める。
「……なんでだよ」
口の中に広がるからみに思わず笑う。中に入っている具はキムチだった。
「なんでおにぎりにキムチ……? てか、自分の好きなもん入れんなよな……」
確かに今、家にあるものでおにぎりの具になりそうなものはなかったかもしれない。しゃけもないし、ツナ缶とか鰹節ならあったと思うが、それをどうにかしてツナマヨやおかかにするという発想はおそらく彼にはない。そんなときにどうしたらいいのかと悩んで、冷蔵庫にあったキムチを入れようと思ったのだろう。自分の好きなものを入れるところに胸がキュンとする。塩握りでも良かったのに、ちゃんと具を入れてくれて、それがミツギが気を遣ってくれたところなのだと思う。まだこの歪なおにぎりを一個しか食べていないというのに、胸がいっぱいになってしまった。
「……さて、頑張りますか」
そのあと一時間ほど勉強して、もう一個やたら大きなおにぎりを食べて、さすがに眠さに限界が来たので寝ることにした。最後のおにぎりを冷蔵庫にしまい、洗面所で歯を磨いて、静かに寝室の扉を開く。そろりそろりとベッドへ近付くと、一人分の布団の山が出来ていて、チラリと金髪が覗いていた。ミツギが先に寝ているという、珍しいシチュエーションに若干ドキドキしつつ、そっと身体を潜り込ませる。布団の中はミツギが先に入っていたおかげで温かい。温もりと隣から漂う優しい匂いに包まれて微睡んでいった。
窓の向こうが少しだけ明るくなって、目を覚ました。時間を確認すると朝の六時。チラリと横を見ると、アヅマがすうすうと静かに寝息を立てながら眠っている。――昨夜のおにぎりはちゃんと食べられる味だったろうか。少し不安になった。おにぎりなんて作ったこともなくて、コンビニなどで買うのもおにぎりよりはサンドイッチが多いから、正直おにぎりがよく分かっていない。それでもおにぎりを作ろうと思ったのは、よくコトハラさんがおにぎりを夜食に作ってくれたのを思い出したから。大学受験のときや、それこそ一級の資格を取るための勉強をしているとき、よく作ってくれた。コトハラさんの作ってくれたおにぎりには、しゃけやツナマヨなんかも入っていたけれど、生憎そういうものは用意出来なくて、どうしようかしばらく悩んでキムチを入れることにした。キムチチャーハンなどは美味いのだから、白飯にキムチを入れても美味いんじゃないかという安直な発想で出来たおにぎりである。最近のアヅマは本当に真面目に勉強していると思う。元々あまり勉強する習慣はないようだったし、本当に最初の頃は勉強をしていても、集中することや文字を読んでいることが苦痛らしくなかなか続かなかったのだけれど、最近では集中力もついてきているように思える。集中してやるのはいいけれど、あまり無理はしてほしくない。これはアヅマがよく言っていることだった。ミツギが仕事をしていて集中しているときには、ほとんど話しかけてこないけれど、時折コーヒーを淹れてくれたり、休憩したら? と言ってくることもある。集中すると時間を忘れてしまうこともあるので、正直ありがたく思っている。彼の気遣いはミツギの心に響いていて、昨夜は自分も何かしてやりたいと思ったのだ。おにぎりなんて作ったのはほぼ初めてだったので、アヅマが作るみたいに綺麗な三角形には出来なかったし、そもそも味付けもあれで良かったのかは自信がない。家事はいつもアヅマに任せきりで、料理なんてもってのほか。ほとんど手をつけたこともなくて、わずかばかり反省する。夜食に差し入れるおにぎりはもう少し上手く握れるようになりたい。アヅマがいつもミツギを気遣ってくれるように、ミツギもそうしたいと思う。今度、おにぎりの作り方を習おうと決めた。ミツギがアヅマに教えてやれることがあるように、アヅマもミツギに教えられることがある。そうして二人は共に生きている。そんなことを思っていたら、アヅマがむにゃむにゃ何事かを呟きながら、ミツギの方へ転がってきた。仕方ねえなと思いつつ、アヅマのセットされていない柔らかな髪に、起こさないようにそっと触れる。なんだかんだ世話を焼きたくなるくらいには、アヅマを好きで、そしてそんな自分が嫌いではない。腕を伸ばしてアヅマを抱き寄せる。アヅマの体温はミツギのそれより高くて、温かい。抱き締めていたら、段々また眠くなってくる。起きて朝食を食べたら、どれくらい勉強が進んだか見てやろう、そう思いながら瞼を閉じた。
初めてリクエストを頂きました~!
めっちゃ嬉しいです
リクエストありがとうございました